サイトカイン

関節リウマチの発症は、自己反応性のリンパ球が血管から、関節の滑膜に流れ着くことから始まります。ここで問題になるのは、この自己反応性のリンパ球は、自分の滑膜たんぱく質を抗原として、抗体の免疫グロブリンを産生し、抗原・抗体複合体を作り、自己免疫を展開することです。これにより関節炎が生じるのです。

 通常の免疫反応では、リンパ球は細菌などの異物に対する抗原・抗体複合体を作ります。これを目標にキラーT細胞やマクロファージが急増しますが、相手を攻撃破壊すれば、免疫反応の終了とともに正常の数へ戻ります。ところが、自己免疫では、抗原となる滑膜に存在する何らかのたんぱく質が大量でかつ再生されるため、反応は持続、あるいは拡大します。

そのため、通常の免疫より、滑膜ではマクロファージやリンパ球の数と活動は大幅に増大し、反応に関係する物質もより多く産生されるようになります。たとえば、炎症性のサイトカインが大量に活性化し、滑膜に炎症を起こしこれを激化させていきます。

炎症性のサイトカインは情報伝達のサイトカインとは別種で、TNF-αやIL(インターロイキン)-1、IL-6などがあります。また抗体が産生する、補体と呼ばれる血中たんぱく質類も増加します。補体は滑膜の細胞膜を破壊し、炎症性サイトカインを出します。

サイトカイン類は一方では、滑膜細胞の増加を促し、滑膜は厚く腫れあがります。さらにサイトカイン類は骨を壊す破骨細胞を活性化させます。これに加えて、滑膜からは軟骨を溶かす酵素の中性プロテアーゼ、MMP-3.なども大量に産生されます。

こうして、炎症に続いて、軟骨の破壊が始まります。そして関係するサイトカイン類、溶骨酵素、あるいは炎症や破骨にともなう有害物質が、関節の骨、あるいは靭帯、筋肉へと広がり、血液を経て全身にいろいろな障害が及ぶようになります。これが関節リウマチの進行していくプロセスです。

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